「親が住んでいた我孫子市の実家、相続したけれど誰も住む予定がない」「古民家のような造りで、解体するにも費用が読めない」——そんな悩みを抱える方から、ハウスドゥ取手戸頭店にも我孫子市の実家に関するご相談が増えています。この記事では、我孫子市の空き家・実家をめぐる制度と選択肢を、我孫子市公式サイトの一次情報にもとづいて整理しました。結論を先に言うと、我孫子市には解体費用そのものを補助する制度は2026年時点でありません。だからこそ、空き家バンク・売却・賃貸・管理委託という4つの選択肢を早い段階で比較することが重要です。

我孫子市の実家・空き家をめぐる状況

我孫子市の常住人口は132,083人・世帯数65,341世帯(我孫子市公式サイト「人口と世帯」令和8年7月1日現在の住民基本台帳による)です。世帯数が人口の伸びより早いペースで増えている=一世帯あたりの人数が減っている「世帯の小規模化」が進んでおり、これは高齢の親世帯が単身・二人暮らしとなり、やがて空き家化するリスクが増えていることの裏返しでもあります。

我孫子市は令和5年12月施行の「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」を受け、平成28年4月施行の「我孫子市空家等の適切な管理に関する条例」にもとづき空家等対策を進めています(我孫子市公式サイト「空家等対策の推進」)。管理不全のまま放置された空き家は、防災・防犯・衛生・景観の面で周辺に悪影響を及ぼすとされ、行政としても看過できない課題になっています。

「特定空家等」に指定されるとどうなるか

適切に管理されていない空き家が「特定空家等」に指定されると、固定資産税の住宅用地特例(更地の場合に比べ税額が最大6分の1に軽減される制度)が解除される場合があり、結果として固定資産税が大きく上がる可能性があります。これは全国共通のルールで、我孫子市も特別措置法にもとづき運用しています。「とりあえず放置」が最も税負担のリスクを高める選択だという点は、実家を相続した方にまず知っておいてほしい事実です。

実家・空き家、4つの選択肢を比較する

我孫子市で実家を相続した場合、主な選択肢は次の4つです。それぞれにメリットと注意点があるため、家の状態や家族の意向に応じて検討する必要があります。

選択肢1.空き家バンクに登録して売る・貸す

我孫子市は「我孫子市空き家バンク制度」を運用しています(我孫子市公式サイト「我孫子市空き家バンク制度」、登録日2018年3月5日、2026年7月23日更新)。市内の宅地建物取引業者である協力事業者の協力のもと、国が運用する『全国版空き家バンク』にも情報を掲載し、物件を買いたい・借りたい方を広く募集する仕組みです。

2026年7月時点の登録状況を見ると、これまでNo.1〜No.30の物件が登録され、成約済みの物件も多く含まれています(我孫子市公式サイト登録物件一覧より)。空き家バンクの主な物件登録条件は次のとおりです。

  • 市内に所在する住宅・土地・店舗等であること
  • 建物とその土地の所有者全ての承諾が得られている物件であること
  • 宅地建物取引業者と媒介契約を締結していないこと(更新にあわせた登録は可)
  • 相続及びその他所有権以外の権利の設定がある場合、関係者の承諾が得られている物件であること

注意したいのは「宅地建物取引業者と媒介契約を締結していないこと」という条件です。すでに不動産会社と一般的な媒介契約を結んで売却活動を始めている場合、空き家バンクには登録できません(更新にあわせた登録は可)。空き家バンクを使うか、通常の不動産売却を進めるか、どちらの土俵で動くのかを先に決めておく必要があります。

登録から利用者募集までの流れは、(1)建築住宅課への相談・申し込み、(2)現地調査・協力事業者との媒介契約締結、(3)物件登録・情報公開、(4)利用者の募集、(5)当事者間の契約成立、という順で進みます。市は交渉・契約そのものには関与しないため、実務は協力事業者(宅建業者)が担う点も知っておくとよいでしょう。

選択肢2.そのまま売却する(通常の不動産売却)

空き家バンクを使わず、地域の不動産会社に直接売却を依頼する方法です。空き家バンクは「掲載後に希望者が現れるのを待つ」仕組みである一方、通常の売却活動では不動産会社が自ら買主を探しに動きます。早期の現金化を優先したい、遠方に住んでいて何度も現地対応するのが難しい、といった場合は通常売却の方が進めやすいケースもあります。ハウスドゥ取手戸頭店では、我孫子市内の実家・空き家についても無料査定を行っています。

選択肢3.賃貸に出す

空き家バンクには「一戸建て(賃貸)」としての登録実績もあります(登録物件一覧より)。すぐに手放す決断がつかない場合、賃貸として活用しながら判断を先延ばしにする選択肢もあります。ただし、賃貸経営には修繕費・管理の手間・入居者対応が継続的に発生するため、遠方に住むご家族が管理する場合は負担が大きくなりがちです。

選択肢4.解体して更地にする

建物の老朽化が進み再生が難しい場合は、解体して更地にする選択肢もあります。ただし後述のとおり、我孫子市には解体費用そのものを補助する制度は2026年時点でありません。解体費用は原則として所有者の全額負担になる点を押さえたうえで検討する必要があります。

我孫子市に空き家の解体補助金はあるか

結論として、我孫子市には2026年時点で空き家解体費用そのものを補助する制度はありません。市が公表している空家等対策のページ(「空家等対策の推進」)でも、解体費用助成についての案内は見当たらず、案内されているのは以下のような管理・相談面の支援です。

  • 公益社団法人我孫子市シルバー人材センターとの「空家等の適正な管理の推進に関する協定書」(平成30年4月1日締結)にもとづく、除草・樹木剪定等の管理代行サービスの紹介
  • 市による所有者調査・適正管理の依頼(市が代わって管理することはできない点に注意)
  • 空き家バンク制度による売却・賃貸のマッチング支援

解体そのものへの直接補助がない以上、「古い実家をどうするか」を考えるときは、解体してから売る・貸すという発想だけでなく、建物付きのまま空き家バンクや通常売却で流通させる選択肢も同時に検討する価値があります。制度は毎年見直される可能性があるため、最新の状況は我孫子市都市部建築住宅課(電話:04-7185-1111)に確認することをおすすめします。

相続した空き家を売るときの税金の特例

実家を相続して売却する場合、一定の要件を満たせば「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」(相続空き家の3,000万円特別控除)を使える可能性があります(国税庁No.3306)。主な要件は次のとおりです。

  • 昭和56年5月31日以前に建築された建物であること(区分所有建物登記がされている建物は対象外)
  • 相続開始の直前まで被相続人が一人で住んでいたこと(一定の場合は要件緩和あり)
  • 相続または遺贈により、空き家とその敷地の両方を取得したこと
  • 相続開始があった日から3年を経過する年の12月31日までに売却すること
  • 売却代金が1億円以下であること

建物付きのまま売却する場合は譲渡時までに耐震基準を満たすこと、更地にして売却する場合は譲渡の翌年2月15日までに解体を終えていることも条件になります。適用には「被相続人居住用家屋等確認書」を我孫子市から取得する必要があるため、対象になりそうな場合は早めに準備を始めることが望ましいです。この特例は国税に関する制度のため、詳細な要件確認や申告手続きは税理士・税務署にご相談ください。

相続登記の義務化にも注意

実家を相続した場合、相続登記(不動産の名義変更)を怠ると、令和6年4月からの制度改正により、正当な理由なく申請期限内に登記しなかった場合に10万円以下の過料が科される可能性があります。原則として、相続により不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に登記申請が必要です。空き家バンクへの登録や売却を進める前提として、まず相続登記が完了しているかを確認しておきましょう。

放置するとどうなる?特定空家等のリスク

「決断がつかないのでとりあえずそのまま」という選択は、実は最もリスクが高い選択肢です。前述のとおり、管理不全の空き家が「特定空家等」に指定されると固定資産税の軽減特例が解除され、税負担が増える可能性があります。加えて、老朽化した建物は台風・積雪などで屋根材や外壁が飛散し、近隣に損害を与えた場合には所有者が損害賠償責任を問われることもあります(我孫子市公式サイト「空家等対策の推進」)。遠方に住んでいて実家の様子を頻繁に確認できない場合ほど、早めに方針を決めておくことが結果的にリスクを減らします。

我孫子市ならではの立地条件

我孫子市はJR常磐線・成田線が通り、上野東京ラインの開業(平成27年3月)により東京都心へのアクセスが向上しました。手賀沼という自然環境を持ちながら都心通勤も可能という立地は、空き家バンクや通常売却で買い手・借り手を探す際にも強みになります。特に布佐・我孫子・天王台エリアは駅からのアクセスがよく、空き家バンクの登録実績も複数見られます(登録物件一覧より)。

実家の片付け・残置物はどうする?

空き家バンクに登録する場合も、通常売却する場合も、家財道具などの残置物を先に片付けておく必要があるケースがほとんどです。特に長年住んでいた実家では家財が多く、片付けだけで数か月かかることも珍しくありません。売却や空き家バンク登録を検討し始めた段階で、並行して片付けの計画を立てておくと、いざ話が進んだときにスムーズです。遺品整理業者への依頼を検討する場合は、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。

よくある質問

Q1. 我孫子市の実家、更地にしてから売った方がいいですか?

一概には言えません。更地にすると買い手の選択肢は広がりますが、解体費用は所有者負担(我孫子市に解体補助制度はありません)で、建物付きのまま売却できれば費用をかけずに済みます。相続空き家の3,000万円特別控除も建物付き・更地どちらでも要件を満たせば利用できるため、まずは不動産会社に建物付きでの査定を依頼し、更地にした場合との比較をしてから判断することをおすすめします。

Q2. 空き家バンクと不動産会社への売却依頼、両方同時にできますか?

できません。空き家バンクの登録条件に「宅地建物取引業者と媒介契約を締結していないこと」とあるため、通常の媒介契約を結んで売却活動をしている物件は空き家バンクには登録できません(我孫子市公式サイトより)。どちらの方法で進めるか、早い段階で方針を決める必要があります。

Q3. 実家が「特定空家等」に指定されるとどうなりますか?

固定資産税の住宅用地特例が解除され、税額が上がる可能性があります。また老朽化による倒壊・飛散などで近隣に損害を与えた場合、所有者が損害賠償責任を問われることもあります(我孫子市公式サイト「空家等対策の推進」)。管理が難しい場合は、我孫子市シルバー人材センターの管理代行サービスや、空き家バンク・売却の検討を早めに進めることをおすすめします。

Q4. 相続登記をしないまま空き家バンクに登録できますか?

相続登記が済んでいない状態でも相談自体は可能ですが、売買や賃貸の契約には所有者名義が明確である必要があります。また令和6年4月の制度改正により相続登記には申請義務が課され、正当な理由なく怠ると過料の対象になる可能性があるため、早めに済ませておくことをおすすめします。

Q5. 我孫子市に住んでいなくても実家の売却相談はできますか?

可能です。ハウスドゥ取手戸頭店では郵送・オンラインでのやり取りにも対応した売却相談を行っています。遠方にお住まいの場合でも、電話やLINEでまずご相談いただけます。

Q6. 実家の解体費用はどのくらいかかりますか?

建物の構造・規模・立地条件によって大きく異なるため、正確な金額は解体業者の現地見積もりが必要です。我孫子市には解体費用の補助制度がない前提で、建物付き売却との費用比較をしたうえで判断することをおすすめします。

まとめ

我孫子市の実家・空き家をどうするかは、「放置」が最もリスクの高い選択肢である一方、空き家バンク・通常売却・賃貸・解体のどれが正解かは家の状態や家族の状況によって変わります。我孫子市には解体費用の補助制度がないという事実を踏まえつつ、相続空き家の3,000万円特別控除のような税制優遇も視野に入れながら、早めに複数の選択肢を比較することが後悔しない決断につながります。

我孫子市の住みやすさや子育て環境が気になる方は我孫子市の住みやすさガイド子育て・教育環境ガイド、通勤・通学の利便性は交通アクセスガイド、災害リスクの確認には防災・ハザードマップガイド、人口・地価の推移は我孫子市の人口と地価の推移もあわせてご参考にしてください。解体費用の補助制度について詳しくは我孫子市の空き家解体補助金の記事で解説しています。我孫子市エリアの売却・買取相談窓口は我孫子市の不動産売却・買取相談ページから、これまでの売却査定実績とお客様の声もご覧いただけます。