「そのまま所有する」「賃貸に出す」「解体して売る」「そのまま売る」——龍ケ崎市の実家・空き家・古民家の活用には、大きく4つの方向性があります。親が施設に入った、あるいは相続したものの手が回らないまま時間だけが過ぎている、という相談を当店では数多くお受けしています。放置すれば固定資産税の負担増や維持費、近隣トラブルのリスクが積み重なる一方、龍ケ崎市には空家バンク活用促進補助金や老朽空家等解体費等補助金といった独自の支援制度もあります。この記事では、放置のリスクから龍ケ崎市ならではの補助金制度、売却の流れまでを整理してお伝えします。龍ケ崎市の暮らしや子育て環境については龍ケ崎市の住みやすさガイドもあわせてご覧ください。
まず知っておきたい、空き家を放置した場合の3つの負担
「まだ住める状態だから」「そのうち考えよう」と先送りにしているうちに、空き家は少しずつ負担を大きくしていきます。ここでは代表的な3つの負担を確認しておきます。
固定資産税が上がる可能性がある「特定空家等」
住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税の課税標準額が本来の6分の1(200㎡を超える部分は3分の1)に軽減されています。ところが、適切に管理されず倒壊の危険や衛生上の問題があると行政が判断した場合、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき「特定空家等」に指定されることがあります。特定空家等に指定されると住宅用地の特例が外れ、固定資産税の負担が実質的に増える可能性があります。2023年の法改正では、特定空家等になる一歩手前の「管理不全空家等」の段階でも勧告の対象となり得るよう制度が強化されており、放置に対する行政の目はこれまで以上に厳しくなっています。
誰も住んでいなくてもかかり続ける維持費
空き家であっても固定資産税・都市計画税は毎年発生し、火災保険や庭木の剪定、通水・通電の維持費もかかり続けます。年に数回、様子を見に帰るだけでも交通費や時間の負担は小さくありません。「使っていないのだからお金はかからない」というのは誤解で、実際には収益を生まないまま出費だけが積み重なる「負の資産」になりやすいのが実家の空き家の特徴です。
老朽化による近隣トラブルと防犯上のリスク
古民家や築年数の古い戸建ては、瓦の落下や外壁材の飛散、庭木の越境といった形で近隣に迷惑をかけてしまうことがあります。また人の出入りがない家は不審者の侵入や不法投棄の標的になりやすく、地域の防犯上も好ましくありません。龍ケ崎市でも空家等の適正管理に関する相談・通報の窓口が設けられており、近隣からの通報が行政指導のきっかけになることもあります。
実家をどうする?選べる4つの方向性
放置のリスクを踏まえたうえで、実際にどう対応すればよいのか。選択肢は大きく4つに分かれます。それぞれのメリット・デメリットを整理します。

1. そのまま所有し、管理を続ける
将来的に自分たちで住む可能性がある、あるいは思い入れが強くすぐには手放せないという場合は、管理を続けるという選択肢もあります。ただし前述のとおり維持費と管理の手間が継続的にかかるため、「いつまで管理を続けるか」の目安を家族内で決めておくことが大切です。定期的な巡回や通水を代行する管理サービスを利用する方法もあります。
2. 賃貸に出して収益化する
立地や建物の状態によっては、賃貸として貸し出し収益を得る選択肢もあります。ただし入居前のリフォームやハウスクリーニングの初期費用がかかるほか、空室リスク・入居者トラブル対応・修繕義務など、オーナーとしての手間も発生します。特に築年数の古い古民家の場合、断熱や設備面で現代の賃貸需要に合わせた改修が必要になることが多く、投資回収の見込みを事前に試算しておくことが欠かせません。
3. 解体して更地として活用・売却する
建物の傷みが激しく、リフォームでの再生が難しい場合は、解体して更地にする方法があります。更地は建物付きの物件より買主の選択肢(新築・駐車場・資材置き場など)が広がるため売りやすくなる一方、住宅用地の特例が外れるため、解体後は固定資産税が上がる点に注意が必要です。売却までの期間が長引きそうな場合は、解体のタイミングを慎重に検討する必要があります。
4. 売却して現金化する
最も明確に負担を解消できる方法が売却です。古家付きのまま売る、解体してから売る、リフォームしてから売るなど、建物の状態に応じて売り方を選べます。次の章では、龍ケ崎市で実際に使える公的な補助制度を紹介しながら、それぞれの売り方に合った制度の活用法を見ていきます。
龍ケ崎市の空家バンク制度と活用促進補助金
龍ケ崎市には、空き家の所有者と利用希望者をつなぐ「空家バンク制度」があります。売りたい・貸したいという所有者の意向と、買いたい・借りたいという利用希望者の意向を市が橋渡しする仕組みで、市の総合政策部まちの魅力創造課が窓口となっています。単に物件情報を掲載するだけでなく、登録後の活用を後押しする補助金が用意されている点が特徴です。
家財処分費補助金(上限10万円)
空家バンクに物件を登録した所有者が、家財の処分費用の一部について補助を受けられる制度です。補助対象経費の2分の1(上限10万円)が支給されます。ただし解体を目的とした家財処分は対象外で、あくまで物件の機能維持・改修のための処分が対象となる点に注意してください。
空家改修工事費補助金(上限50万円)
空家バンクの登録物件を購入等した方(交渉申込者)が対象で、基礎・外装・内装・水回り・バリアフリー化などの改修工事費用の2分の1(上限50万円)が補助されます。適用には「昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた住宅、または耐震基準適合証明書等により耐震性が確認できる住宅であること」「購入後、当該物件に住所を移し10年以上居住する見込みがあること」などの要件があり、事前に市への相談と交付決定通知の取得が必須です。交付決定前に業者と契約すると補助対象外になるため、着手の順番には特に注意が必要です。
老朽化した空き家を手放すときの解体費補助
売却を前提に建物を解体する場合、龍ケ崎市には「龍ケ崎市老朽空家等解体費等補助金」という制度があります。老朽化により周辺の生活環境の保全に著しく有害となっている空家等の解体を対象に、解体・仮設工事・廃材処分や整地にかかる費用の2分の1(上限50万円)を補助するものです。
対象となる空き家の条件
補助の対象は、市から空家等の適切な管理を求められた際に実際に措置を行った実績がある物件、または「特定空家等」に認定され助言・指導は受けたが勧告までは至っていない物件のいずれかです。加えて、個人が所有していること、抵当権などの権利設定がないこと、他の補助金の交付を受けていないことなどの条件があります。法人が所有する空き家は対象外となる点にも留意してください。
申請のタイミングに要注意
この補助金も、工事着手前の交付申請が絶対条件です。「先に解体を依頼してしまってから申請しよう」という順番では補助を受けられません。解体を検討し始めた段階で、早めに市のまちの魅力創造課へ相談することをおすすめします。
相続した実家を売るときに使える税金の特例
親から相続した実家を売却する場合、要件を満たせば大きな節税につながる特例があります。制度の細かい条件を押さえておきましょう。
相続空き家の3,000万円特別控除
相続または遺贈により取得した被相続人の居住用家屋・敷地を売却した場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度です。自分が住んでいた家を売る際に使う通常のマイホーム特例とは別の制度で、「昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること」「被相続人が相続開始直前まで一人で居住していたこと」「相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること」「売却代金が1億円以下であること」などの要件があります。2024年1月1日以降の譲渡分からは、売却後に買主が耐震改修や取り壊しを行った場合も対象になるよう要件が緩和されており、以前より使いやすい制度になっています。適用の可否は個々の事情によって細かく変わるため、税理士や当店へ早めにご相談ください。
不動産の売却益(譲渡所得)には所得税・住民税がかかりますが、上記の特別控除が適用できれば税負担を大きく抑えられる可能性があります。一方、売却が完了するまでの間は固定資産税・都市計画税の納税義務者は所有者のままです。相続登記が済んでいない場合は手続きが必要になるケースもあるため、売却を決めた段階で早めに専門家へ確認することをおすすめします。
龍ケ崎市の空き家・実家に関する数字を押さえる
実家をどうするか判断する材料として、龍ケ崎市の人口や地価の動向も確認しておきましょう。
人口の動き
龍ケ崎市の住民基本台帳人口は73,963人・世帯36,551(令和8年7月1日現在、市公式発表)で、国勢調査ベースでは2010年の80,334人をピークに緩やかな減少局面に入っています。人口減少に伴い、今後は空き家となる住宅が市内で増えていくことが見込まれます。早めに方向性を決めておくことは、将来の選択肢を広げることにもつながります。
地価の目安
2026年の龍ケ崎市の公示地価は、集計方法によって平均29,000円台後半〜32,000円台と幅があり、前年比についても資料によって±の向きが分かれています。一次資料の集計主体や対象範囲(住宅地のみか全用途かなど)が異なるためと考えられ、正確な数字は国土交通省の地価公示データベースで最新の地点別データを確認することをおすすめします。ご自身の実家の価値を知りたい場合は、平均値をそのまま当てはめず、当店の無料査定で個別に確認することが確実です。人口・地価の長期的な推移は龍ケ崎市の人口と地価の推移で詳しく解説しています。
古民家ならではの注意点
龍ケ崎市内には昭和期以前に建てられた伝統的な造りの古民家も点在しています。一般的な戸建てとは異なる論点があるため、個別に触れておきます。
耐震性と接道義務の確認
昭和56年5月31日以前に建築された建物は、現行の耐震基準(新耐震基準)を満たしていない可能性があります。売却時には耐震診断の実施や、買主側の住宅ローン控除・特例適用の可否に影響することがあるため、早い段階で建物の状態を把握しておくと交渉がスムーズになります。また、敷地が建築基準法上の道路に接していない「再建築不可」の土地の場合、建て替えができず売却価格や買い手の範囲に影響することがあります。古い集落や旧市街地に多いパターンのため、龍ケ崎市内の物件でも事前確認が欠かせません。
古民家には長年使われてきた建具や古道具が残っていることが多く、家財の処分だけでもまとまった費用と時間がかかります。買取業者によっては残置物を含めたままの売却(建物付き土地としての買取)に対応している場合もあるため、片付けの負担を軽減したい場合は早めに相談すると選択肢が広がります。
売却までの流れと査定を受けるタイミング
「まだ売ると決めていないのに査定を頼んでいいのか」と迷う方も多いのですが、査定はあくまで現状の目安を知るための第一歩です。売る・売らないを決める前の情報収集として気軽に利用いただけます。
机上査定と訪問査定の違い
周辺の取引事例や公的データをもとに概算額を算出する「机上査定」と、実際に建物・土地の状態を確認したうえで精度の高い金額を出す「訪問査定」があります。まずは机上査定で大まかな目安をつかみ、本格的に売却を検討する段階で訪問査定に進むという流れが一般的です。
不動産会社が査定額の根拠を説明する義務
宅地建物取引業法34条の2第2項では、不動産会社が売却の媒介契約を結ぶ際に、査定額の根拠を売主に明示することが義務付けられています。「なんとなくこのくらい」という説明ではなく、周辺の取引事例や地価データに基づいた具体的な根拠を示せる会社かどうかは、信頼できるパートナーを選ぶうえで重要な判断材料になります。
買取と仲介、どちらが合うか
「早く現金化したい」「古い建物で仲介での買い手探しが難しそう」という場合は、不動産会社が直接買い取る「買取」が選択肢になります。一方、時間に余裕があり少しでも高く売りたい場合は、市場で買い手を探す「仲介」が向いています。建物の状態や希望のスケジュールに応じて、どちらが合うか一緒に検討することができます。
よくある質問
Q. 龍ケ崎市の実家が空き家のまま何年も放置されています。今からでも制度は使えますか?
A. はい、現状から利用できる制度は複数あります。老朽空家等解体費等補助金や空家バンク制度は現在の状態を起点に申請できるため、放置していた期間の長さ自体が申請の妨げになるわけではありません。まずは建物の現状を確認するところから始めましょう。
Q. 古民家は普通の中古住宅より売りにくいのでしょうか?
A. 一般的な戸建てに比べると買い手の層は限られますが、古民家ならではの趣を求める層や、土地としての価値を重視する買主も一定数存在します。建物の状態や立地によって最適な売り方(古家付きのまま/解体して更地/リフォーム後)が変わるため、個別の診断が重要です。
Q. 家財が大量に残っていますが、片付けてからでないと売却の相談はできませんか?
A. 残置物が残ったままの状態でもご相談いただけます。買取の場合は残置物を含めたまま取引できるケースもあるため、片付けの負担を心配して相談を先延ばしにする必要はありません。
Q. 空家バンクの補助金と老朽空家等解体費等補助金は同時に使えますか?
A. 老朽空家等解体費等補助金の対象要件には「他の補助金等の交付を受けていないこと」が含まれており、制度の性質上、同一の空き家・同一の工事に対して重複して補助を受けることはできません。どちらの制度が自身のケースに適しているかは、事前に市の窓口へ確認することをおすすめします。
Q. 相続登記がまだ済んでいませんが、売却の相談はできますか?
A. 相続登記が未了でも、査定や売却方針のご相談自体は可能です。ただし実際の売買契約には相続登記の完了が必要になるため、並行して司法書士へのご依頼も進めておくとスムーズです。
Q. 龍ケ崎市以外(取手市・我孫子市など)に住んでいても相談できますか?
A. もちろん可能です。当店には遠方にお住まいのまま実家を相続された方からのご相談も多く、郵送でのやり取りやオンライン面談を活用した売却サポートにも対応しています。
まとめ
管理を続ける、賃貸に出す、解体する、売却する——龍ケ崎市の実家・空き家・古民家には4つの方向性があります。放置した場合のリスクと、空家バンク活用促進補助金・老朽空家等解体費等補助金・相続空き家の3,000万円特別控除。龍ケ崎市が用意するこれらの制度を踏まえたうえで、ご自身とご家族に合った選択を検討してみてください。判断に迷うときは、まず現状を確認する無料査定から。龍ケ崎市の交通アクセスや防災・ハザード情報は交通アクセスガイド・防災・ハザードマップガイド、子育て世帯の方には子育て・教育環境ガイドもご参考にしてください。龍ケ崎市エリアの売却・買取相談窓口は龍ケ崎市の不動産売却・買取相談ページから、これまでの売却査定実績とお客様の声もご覧いただけます(例:龍ケ崎市久保台の中古一戸建て住宅、川原代の古家付き土地の売却実績)。
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