仮登記(かりとうき)とは、将来おこなう本登記の順位をあらかじめ確保しておくための、予備的な登記のことです。仮登記だけでは「この不動産は私のもの」と第三者に主張する力(対抗力)はありませんが、のちに本登記をすれば、順位は仮登記をした日までさかのぼります。不動産を売却する側にとっては、登記簿に仮登記が残っていると売却の障害になることがあるため、早めに内容を把握しておくことが大切です。

この記事では、取手市で不動産の売却や相続、農地の取引をお考えの方に向けて、仮登記の意味、1号仮登記と2号仮登記の違い、本登記との違い、効力、登録免許税などの費用、本登記の手続き、仮登記の抹消方法、売却への影響までを順番に解説します。専門用語はできるだけ言い換えています。

目次
  1. 仮登記とは?意味をわかりやすく解説
    1. 仮登記は「順位を取っておく」ための登記
    2. 仮登記が付いているかは登記簿で確認できる
    3. 仮登記が使われる主な場面
  2. 1号仮登記と2号仮登記の違い
    1. 1号仮登記(手続上の条件が欠けている場合)
    2. 2号仮登記(将来の権利を確保する場合)
  3. 仮登記と本登記の違い
  4. 仮登記の効力|順位保全効と、仮登記だけではできないこと
    1. 順位保全の効力(不動産登記法106条)
    2. 仮登記だけでは対抗力がない
    3. 登記上の利害関係人の承諾が必要な場面
  5. 農地の売買で仮登記が使われる理由
  6. 担保仮登記と仮登記担保法
  7. 仮登記にかかる費用|登録免許税と司法書士報酬
    1. 登録免許税の目安
    2. 司法書士報酬の目安
  8. 仮登記を本登記にする手続き
    1. 本登記の流れ(4ステップ)
    2. 必要書類の例
  9. 仮登記の抹消方法|売却前にやるべきこと
    1. 抹消の3つのパターン
    2. 抹消登記の必要書類と費用
    3. 仮登記名義人と連絡が取れないとき
  10. 仮登記が付いた不動産の売却への影響
    1. 買主が見つかりにくく、住宅ローンも通りにくい
    2. 権利関係が複雑な不動産ほど専門家の確認を
    3. 買取なら仮登記付きの不動産も相談しやすい
  11. 仮登記でよくある注意点
    1. 仮登記のまま放置するリスク
    2. 登記の基本は付記登記・登記識別情報も合わせて確認
  12. 仮登記の要件と、売主・買主それぞれのメリットと注意点
    1. 買主・権利者のメリットと注意点
    2. 売主・登記義務者の注意点
    3. 不動産会社に相談するメリット
  13. 取手市で仮登記・権利関係の相談はハウスドゥ 取手戸頭へ
  14. 仮登記に関するよくある質問(FAQ)
    1. 仮登記とは何ですか?
    2. 仮登記と本登記の違いは何ですか?
    3. 仮登記が付いた不動産は売却できますか?
    4. 仮登記は自分で抹消できますか?
    5. 仮登記の登録免許税はいくらですか?
    6. 農地の売買で仮登記が使われるのはなぜですか?
    7. 仮登記の本登記には何が必要ですか?
    8. 仮登記を放置するとどうなりますか?
    9. 担保仮登記とは何ですか?
  15. まとめ

仮登記とは?意味をわかりやすく解説

仮登記は「順位を取っておく」ための登記

不動産の登記は、同じ不動産について複数の権利が登記されたとき、原則として登記した順番で優劣が決まります。仮登記は、その順番を先に確保しておくための登記です。たとえば売買契約をしたものの、書類がそろわず本登記がすぐにできない場合に、まず仮登記をしておけば、あとから別の人が先に登記をしても、本登記をしたときに順位をさかのぼって主張できます。

仮登記が付いているかは登記簿で確認できる

仮登記は、登記簿(登記記録)の権利部、甲区(所有権に関する事項)または乙区(所有権以外の権利に関する事項)に記録されます。見分け方の基本は、順位番号の横に「仮登記」と表示されていることです。登記簿の読み方は、登記事項証明書とは?取得方法・見方・費用で詳しく解説しています。

仮登記が使われる主な場面

仮登記が登場するのは、主に次の場面です。農地を買うときに農地法の許可を待つ間、代金の支払いが終わるまで本登記を保留しておきたいとき、売買予約や贈与予約をしたとき、お金の貸し借りの担保として不動産に権利を付けるとき、そして登記に必要な書類が一部そろわないときです。

1号仮登記と2号仮登記の違い

仮登記は、不動産登記法105条で、大きく2つに分けられています。「1号仮登記」と「2号仮登記」と呼ばれることが多いので、違いを押さえておきましょう。

種類 どんなとき 具体例
1号仮登記 権利変動はすでに生じているが、登記申請に必要な情報を提供できないなど、手続上の条件がそろわないとき 売買は成立したが、権利証(登記識別情報)が手元にない
2号仮登記 権利変動の請求権があるが、始期付き・停止条件付きなどで、まだ権利が確定していないとき 農地法の許可を条件とする所有権移転、売買の予約、贈与の予約

1号仮登記(手続上の条件が欠けている場合)

権利はすでに移っているのに、登記識別情報や第三者の許可書など、本登記に必要な書類が一時的に用意できないときに使います。書類がそろったら、あらためて本登記をします。

2号仮登記(将来の権利を確保する場合)

売買予約や、許可・条件が整ってはじめて所有権が移る契約など、将来の権利変動を請求できる権利を保全するための仮登記です。実務で目にする仮登記の多くは、こちらの請求権保全の仮登記です。「条件付所有権移転仮登記」「所有権移転請求権仮登記」「保全仮登記」などと表示されることがあります。

仮登記と本登記の違い

本登記は、権利の変動そのものを公示する正式な登記です。仮登記は、本登記の順位を確保する予備的な登記です。大きな違いは対抗力にあります。

比較項目 仮登記 本登記
役割 将来の本登記の順位を確保 権利変動を正式に公示
対抗力 原則なし あり
順位 本登記後、仮登記の時点にさかのぼる 本登記の時点
登録免許税(売買の所有権移転) 不動産価額の1,000分の10が原則 不動産価額の1,000分の20が原則(軽減措置あり)

つまり仮登記は「予約席」のようなものです。席は確保できますが、座る(本登記をする)までは、他の人に「ここは私の席だ」と堂々とは言えません。

仮登記と本登記の違い|取手市の不動産売却|ハウスドゥ 取手戸頭

仮登記の効力|順位保全効と、仮登記だけではできないこと

順位保全の効力(不動産登記法106条)

仮登記に基づいて本登記をしたとき、その本登記の順位は仮登記の順位になります。たとえば、Aさんが仮登記をしたあとでBさんが抵当権を登記し、その後Aさんが本登記をした場合、AさんはBさんに対して、仮登記の日からの順位を主張できます。

仮登記だけでは対抗力がない

仮登記は本登記ではないため、仮登記をしただけでは第三者に権利を対抗できません。仮登記のまま放置していると、権利の実現が遅れたり、状況が変わったときに困ったりします。なお、仮登記が付いている状態でも、その不動産の所有者は登記名義人のままです。

登記上の利害関係人の承諾が必要な場面

仮登記に基づいて本登記をするときに、その仮登記後に権利を得た第三者(登記上の利害関係人)がいる場合は、その第三者の承諾が必要になります。承諾がなければ、本登記の申請は受理されません。承諾が得られないときは、裁判で承諾を求める手続きになることもあります。

農地の売買で仮登記が使われる理由

取手市のように市街化調整区域や農地が残る地域では、農地の売買で仮登記がよく登場します。農地を売買して所有権を移すには、農地法3条または5条に基づく許可(市街化区域内の農地転用は届出)が必要です。この許可が下りるまでは、所有権移転の効力が生じません。

そこで、買主は許可を条件とする「条件付所有権移転仮登記」をして、権利を確保します。許可が下りたら、仮登記を本登記に移行する流れです。農地の取り扱いは地域の農業委員会で確認が必要なため、実際に取引するときは事前に相談してください。

担保仮登記と仮登記担保法

お金の貸し借りで、返済できなかった場合に不動産の所有権を渡す約束(代物弁済予約など)をして、その権利を保全するために仮登記を付けることがあります。これを「担保仮登記」「仮登記担保」と呼び、「仮登記担保契約に関する法律」が適用されます。

この法律では、債権者が不動産の評価額が債権額を上回る分を清算金として債務者に支払うことや、清算金の通知から一定期間が過ぎるまでは所有権を取得できないことなどが定められています。担保として使われた仮登記は、返済が済んだら抹消します。抵当権との違いや抹消のポイントは、抵当権とは?意味・設定費用・住宅ローンとの関係と売却前の抹消ポイントも参考にしてください。

仮登記にかかる費用|登録免許税と司法書士報酬

登録免許税の目安

仮登記の登録免許税は、本登記の税率より低く設定されています。売買を原因とする所有権移転の仮登記は、不動産の価額の1,000分の10が原則です。たとえば固定資産税評価額が1,000万円の土地であれば、目安として10万円になります。

仮登記を本登記に移行するときは、本登記の税額から仮登記で納めた分が差し引かれる扱いになるのが一般的です。ただし、税率は原因や軽減措置の有無で変わるため、最新の取扱いは法務局や司法書士で必ず確認してください。本登記の費用全体は、所有権移転登記費用はいくら?誰が払う?登録免許税・司法書士報酬の計算と相場で解説しています。

司法書士報酬の目安

司法書士への報酬は、事務所や案件の内容によって異なります。仮登記や仮登記の抹消は、通常の売買登記より調査や書類作成の手間がかかることもあるため、見積もりを複数の事務所で取ると安心です。

仮登記を本登記にする手続き

本登記の流れ(4ステップ)

仮登記を本登記にするには、次の流れで進めます。

1つ目は、本登記ができる状態かの確認です。農地法の許可が下りた、代金を支払ったなど、本登記の条件がそろっているかを確認します。2つ目は、必要書類の準備です。3つ目は、登記上の利害関係人がいる場合の承諾書の取得です。4つ目は、法務局への本登記の申請です。

必要書類の例

一般的には、登記申請書、登記原因証明情報、仮登記義務者(元の所有者など)の印鑑証明書、仮登記権利者の住所証明書、登記上の利害関係人の承諾書と印鑑証明書などが必要です。登記識別情報の提出が求められる場面もあります。案件によって必要書類が変わるため、司法書士に確認することをおすすめします。

仮登記の抹消方法|売却前にやるべきこと

不動産を売却するときは、買主に引き渡す前に、抵当権や仮登記などの権利を整理する必要があります。仮登記が残ったままだと、買主が購入をためらい、住宅ローンの審査も通りにくくなります。

抹消の3つのパターン

1つ目は、仮登記名義人が単独で抹消を申請する方法です。仮登記名義人が協力してくれる場合に最も簡単です。2つ目は、登記上の利害関係人(現在の所有者など)が、仮登記名義人の承諾書と印鑑証明書を添えて単独で申請する方法です。3つ目は、承諾が得られない場合に、裁判で承諾や抹消登記手続きを求める方法です。

抹消登記の必要書類と費用

抹消登記には、登記申請書、仮登記名義人の承諾書、印鑑証明書などが必要です。登録免許税は、不動産1個につき1,000円が目安です。司法書士に依頼する場合は、別途報酬がかかります。

仮登記名義人と連絡が取れないとき

古い仮登記が残っていて、名義人の所在が分からない、亡くなっているといったケースもあります。この場合は、相続人の調査や、法的な手続きが必要になることがあります。自己判断で進めずに、早めに司法書士や不動産会社に相談してください。

仮登記が付いた不動産を売却するまでの流れ|取手市|ハウスドゥ 取手戸頭

仮登記が付いた不動産の売却への影響

買主が見つかりにくく、住宅ローンも通りにくい

所有権移転請求権の仮登記などが付いている不動産は、本登記がされると、買主が所有権を失うおそれがあります。そのため、買主は購入をためらい、金融機関も融資を出しにくくなります。売却前に仮登記を抹消できるかどうかが、売却の可否を左右します。

権利関係が複雑な不動産ほど専門家の確認を

仮登記が付いた不動産は、抵当権、差押え、相続の問題などが重なっていることがあります。まず登記事項証明書で権利関係を確認し、必要に応じて司法書士と連携しながら、売却の進め方を検討するのが近道です。

買取なら仮登記付きの不動産も相談しやすい

仲介で一般の買主を探すと、仮登記が障害になって時間がかかることがあります。ハウスドゥ 取手戸頭の買取なら、権利関係の整理も含めて、内容を確認したうえでご提案できる可能性があります。仮登記が付いたままの不動産でも、まずは現状を教えてください。

仮登記でよくある注意点

仮登記のまま放置するリスク

仮登記のまま長期間放置すると、関係者の死亡や所在不明で、手続きが複雑になります。権利を確保する目的を果たしたら、本登記または抹消で整理しておくのが原則です。

登記の基本は付記登記・登記識別情報も合わせて確認

登記には、主登記と付記登記の違いや、登記識別情報(権利証)の扱いなど、押さえておきたい基本があります。付記登記とは?主登記との違い・登記簿の見方・費用を解説や、登記識別情報通知とは?権利証との違い・紛失時の対処・売却での使い方もあわせてご覧ください。

仮登記の要件と、売主・買主それぞれのメリットと注意点

仮登記は不動産登記法で定められた制度で、本登記ができる要件(権利変動の発生や、請求権の存在)が整っているかどうかで、1号と2号のどちらに当たるかが決まります。契約を締結した時点で、売主と買主のどちらの立場かによって、見るべきポイントが変わります。

買主・権利者のメリットと注意点

買主や権利者にとってのメリットは、本登記ができるまでの一定期間でも、後から現れた第三者より優先する順位を確保できる点です。名義変更の本登記を急げない物件でも、権利を守れます。一方で、仮登記には対抗力がないため、本登記を長く放置せず、要件がそろい次第、手続きを進める必要があります。

売主・登記義務者の注意点

売主は、本登記の登記義務者として、書類への協力を求められます。仮登記が付いた土地や建物を別の人に売りたい場合は、仮登記の権利者との関係を整理しないと、売却そのものが進みません。契約書の内容と登記簿の記載が一致しているか、売買代金の支払い時期や期間の約束が守られているかなど、事前の確認が重要です。

不動産会社に相談するメリット

仮登記の物件は、権利関係の調査や関係者との調整が必要になるため、司法書士と連携できる不動産会社に相談するのが近道です。ハウスドゥ 取手戸頭では、無料の査定のご相談から対応しています。

取手市で仮登記・権利関係の相談はハウスドゥ 取手戸頭へ

ハウスドゥ 取手戸頭は、取手市戸頭に店舗を構える、地域密着の不動産会社です。ハウスドゥは、古田敦也さんをイメージキャラクターとする全国ブランドで、売却のご相談から買取のご提案まで対応しています。登記簿に仮登記が付いている、相続した土地の権利関係が分からない、農地を売却したいなど、気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

お電話でのご相談:0120-565-072/フォームからのご相談はこちら

仮登記に関するよくある質問(FAQ)

仮登記とは何ですか?

仮登記とは、将来おこなう本登記の順位をあらかじめ確保しておくための予備的な登記です。仮登記だけでは第三者に権利を主張する力(対抗力)はありませんが、のちに本登記をすると、順位が仮登記をした日までさかのぼります。

仮登記と本登記の違いは何ですか?

本登記は権利変動そのものを公示する正式な登記で、対抗力があります。仮登記は順位を押さえるための予備的な登記で、それだけでは対抗力がありません。仮登記を本登記に変えると、順位は仮登記の時点になります。

仮登記が付いた不動産は売却できますか?

所有権移転請求権の仮登記などが付いたままだと、買主が不安を感じ、住宅ローンも通りにくくなるため、通常は抹消してからの売却が現実的です。仮登記の内容によって必要な手続きが変わるので、まず登記事項証明書で内容を確認してください。

仮登記は自分で抹消できますか?

仮登記名義人が単独で申請する方法と、登記上の利害関係人が仮登記名義人の承諾書を添えて単独で申請する方法があります。ただし書類の準備や相手方との交渉が必要で、承諾が得られなければ裁判になることもあるため、司法書士に相談するのが安全です。

仮登記の登録免許税はいくらですか?

売買を原因とする所有権移転の仮登記は、不動産の価額の1,000分の10(1%)が原則です。本登記の原則2%の半分にあたります。軽減措置や原因によって税率が変わるため、法務局や司法書士で最新の取扱いを確認してください。

農地の売買で仮登記が使われるのはなぜですか?

農地の所有権移転には、農地法に基づく許可(または届出)が必要です。許可が出る前に買主の権利を確保するため、許可を条件とする「条件付所有権移転仮登記」がよく使われます。許可後に本登記へ移行します。

仮登記の本登記には何が必要ですか?

仮登記権利者と仮登記義務者の共同申請が原則で、登記原因証明情報や印鑑証明書などを用意します。仮登記後に所有権を得た第三者など、登記上の利害関係人がいる場合は、その承諾が必要になります。

仮登記を放置するとどうなりますか?

仮登記のまま長期間放置すると、関係者の死亡や所在不明で手続きが複雑になることがあります。本登記の要件が整ったら本登記へ、不要になったら抹消して、権利関係を整理しておくのが原則です。

担保仮登記とは何ですか?

お金を貸した側が、返済されなかったときに不動産の所有権を取得できるよう、代物弁済の予約などに基づいて付ける仮登記です。仮登記担保契約に関する法律が適用され、清算金の支払いなどのルールがあります。

まとめ

仮登記は、将来の本登記の順位を確保するための予備的な登記で、1号仮登記と2号仮登記に分かれます。仮登記だけでは対抗力はなく、本登記をして初めて、仮登記の時点にさかのぼった順位で権利を主張できます。売却する不動産に仮登記が付いている場合は、買主の不安や融資の問題につながるため、早めに登記簿で内容を確認し、抹消か本登記かを整理することが大切です。なお、本記事の登録免許税などは目安であり、最新の取扱いは法務局や司法書士でご確認ください。

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