茨城県の最南端、利根川と新利根川に挟まれた低地に広がる河内町。「人口は減っていると聞くけれど、実際どれくらいのペースなのか」「土地の値段はこの先も下がり続けるのか」——河内町で不動産の相談を受けていると、この2つの質問にほぼ必ず行き着きます。今回はハウスドゥ 取手戸頭が、茨城県・河内町公式の統計と国交省の地価公示データを基に、河内町の人口と地価がこの数十年でどう動いてきたかを数字で追いかけます。

河内町の現在地|人口7,131人・世帯2,827の町

茨城県統計課「市町村のデータ」によると、河内町の常住人口は令和8年4月1日現在で7,131人、世帯数は2,827世帯です(令和2年国勢調査結果を基にした推計値)。面積は44.30平方キロメートル(令和8年1月1日現在)で、人口密度は1平方キロメートルあたり161.0人。稲敷郡に属し、南を利根川、北を新利根川に挟まれた低地に町域が広がっています。

茨城県内での位置づけ

河内町は茨城県32市町村の中でも人口規模が小さい町のひとつです。近隣の龍ケ崎市(約7万4千人)や稲敷市と比べても一桁小さく、都市部というより農業を基幹産業とする町という性格が数字にも表れています。町域には鉄道が通っておらず、最寄り駅は千葉県成田市のJR成田線滑河駅、または河内町コミュニティバスで龍ケ崎市の関東鉄道竜ヶ崎線・竜ヶ崎駅へ出るルートになります。

長期で見る人口の推移

河内町の人口は、全国の農村部と同様に長期的な減少局面にあります。国勢調査ベースで見ると、1980年代から2020年にかけて緩やかな右肩下がりが続いており、この傾向は今回確認した令和8年時点の7,131人という数字にもそのまま反映されています。急激な落ち込みというより、じわじわとした減少が数十年続いているというのが河内町の人口動態の実像です。

世帯数は人口ほど減っていない

令和8年4月1日時点の世帯数は2,827世帯です。人口が減少する一方で世帯数の減り方は相対的に緩やかで、これは全国的に見られる「世帯の小規模化」——親世代と子世代の同居が減り、一世帯あたりの人数が少なくなっている——という傾向が河内町にも及んでいることを示唆しています。1世帯あたりの人数を単純計算すると約2.5人となり、かつての大家族世帯が中心だった農村部の姿とは変わってきていることがうかがえます。

人口密度で見る河内町の特徴

河内町の人口密度は161.0人/km2です。同じ茨城県内でもつくばエクスプレス沿線のつくばみらい市が652.3人/km2であることと比べると、その差は歴然としています。これは河内町の暮らしが「密集した市街地」ではなく「農地と住宅が広く分布する地域」であることの裏返しでもあり、広い敷地でゆったり暮らしたいというニーズには合致する一方、人口減少に歯止めがかかりにくい構造的な要因にもなっています。

地価はどう動いてきたか|30年以上続く下落基調

河内町 人口と地価の推移 早見表
河内町の人口・世帯数・地価の早見表(目安)

国交省地価公示データを集計しているtochidai.infoによると、河内町の2026年(令和8年)公示地価平均は9,670円/平方メートル(坪単価約31,966円)で、前年比-0.60%となっています。この数字だけを見ても大きな変動には見えませんが、長期の推移をたどると河内町の地価はもっとダイナミックに動いてきたことがわかります。

バブル期のピークとその後の下落

河内町の地価公示平均は1994年(平成6年)時点で32,000円/m2でした。そこから毎年下落が続き、2026年の9,670円/m2は、実に30年前の3分の1以下という水準です。下落率が特に大きかったのは2002年〜2009年頃で、年によっては-6%〜-9%台の下落を記録しています。この時期は全国的な地価下落局面と重なりますが、都市部からの需要が乏しい地域ではその影響がより長く尾を引く傾向があります。

近年は下落幅が縮小

一方で直近5年間(2021年〜2025年)の変動率を見ると、-0.6%〜-0.8%台で下げ止まりに近い動きになっています。2000年代の年-7%〜-9%という急落局面と比べると、下落のペースは明確に緩やかになっており、地価が底値に近づいている可能性がうかがえます。ただし上昇に転じているわけではなく、あくまで「下落幅が縮小している」段階だという点は正直にお伝えしておきます。

人口と地価、2つのグラフが語ること

河内町の人口減少と地価下落は、同じ方向を向いて動いてきました。人口が緩やかに減り続ける中で、土地への需要も長期的に弱含み、地価はバブル期のピークから大きく水準を切り下げています。これは河内町固有の現象というより、鉄道駅を持たず車移動が生活の基本となる農村部に共通する構造といえます。

それでも河内町が持つ強み

数字だけを見ると厳しい印象を受けるかもしれませんが、河内町には他にはない条件も揃っています。都心から約50km、筑波研究学園都市(つくば市)へ約30km、成田国際空港へは約20kmという立地は、直線距離としては決して遠くありません。首都圏中央連絡自動車道(圏央道)も町域を通過しており、町内にインターチェンジこそないものの、隣接する稲敷市や神崎町(千葉県)のICを利用すれば広域移動は可能です。米・れんこんの産地として知られる農業振興地域であり、静かな環境で広い土地を確保したい方にとっては選択肢になり得る地域です。

人口・地価データが売却や相続の判断に持つ意味

河内町で不動産を所有している方、あるいは相続で河内町の実家を引き継ぐことになった方にとって、こうした長期データはどう役立つでしょうか。まず押さえておきたいのは、地価の「下落幅縮小」は決して「これから上がる」ことを保証するものではないという点です。人口減少という構造要因が変わらない限り、地価が大きく反発する可能性は高くないと見るのが現実的です。空き家のまま所有し続けるほど、管理の手間と固定資産税の負担だけが積み重なっていくケースは河内町に限らず県南地域でよく見られます。

「今より下がるかもしれない」という視点

逆に言えば、「もう少し待てば地価が上がるはず」という期待だけで売却を先延ばしにするのはリスクを伴います。人口動態という長期トレンドが変わらない以上、売却を検討するタイミングは「相場が今後上がるかどうか」よりも「所有し続けるコストと管理の負担に見合うか」で判断するほうが実務的です。

査定額は町全体の平均では決まらない

ここで紹介した公示地価はあくまで河内町全体の「目安」であり、個々の土地の価格を保証するものではありません。同じ河内町内でも、生板地区・長竿地区といったエリアや、道路への接し方、農地か宅地かといった条件によって実際の評価は大きく変わります。正確な金額を知るには、現地を見た査定が欠かせません。

河内町のよくある質問

Q1. 河内町の人口は今後も減り続けますか?

茨城県が公表している常住人口の推移を見る限り、緩やかな減少傾向は当面続くと見られます。ただし将来推計は前提条件によって変わるため、当社としては断定を避け、「町公式の最新データで確認を」とお伝えしています。

Q2. 河内町の地価はこれからも下がりますか?

直近の変動率は-0.6%程度まで下落幅が縮小していますが、上昇に転じたわけではありません。人口減少という構造要因が続く限り、大きな反発は見込みにくいというのが目安としての見立てです。

Q3. 河内町に鉄道駅はありますか?

町域に鉄道は通っていません。最寄り駅は千葉県のJR成田線滑河駅、または河内町コミュニティバスで出られる龍ケ崎市の竜ヶ崎駅です。マイカーでの移動が生活の基本になります。

Q4. 河内町の世帯数はなぜ人口ほど減っていないのですか?

一世帯あたりの人数が減る「世帯の小規模化」が影響していると考えられます。同居していた家族が独立して別世帯になるケースが増えると、人口が減っても世帯数の減少ペースはそれより緩やかになります。

Q5. 河内町で実家を相続しました。売却すべきか迷っています。

結論を急ぐ必要はありませんが、空き家として放置する期間が長引くほど管理の手間と固定資産税の負担が続きます。地価の反発をあてにして待つよりも、現状の査定額を把握したうえで所有継続と売却のどちらが合理的か比較することをおすすめします。

Q6. 河内町の土地はどのエリアが人気ですか?

町全体が農業振興地域に指定されており、生板地区・長竿地区など地域ごとに土地の性格が異なります。一般論での回答は難しく、目的(居住・農地活用など)に応じて現地確認をおすすめします。

Q7. 河内町の地価は近隣の龍ケ崎市と比べてどうですか?

龍ケ崎市は2026年公示地価平均34,042円/m2(+2.23%)と上昇傾向にあり、河内町(9,670円/m2・-0.60%)とは対照的な動きです。龍ケ崎ニュータウンなど宅地開発の実績がある龍ケ崎市と、農業振興地域が中心の河内町とでは、土地需要の構造そのものが異なります。

まとめにかえて|数字は「今」を知るための材料

河内町の人口・世帯数・地価をたどってきました。人口は緩やかな減少が続き、地価も長期的には下落基調にありますが、直近では下落幅が縮小している兆しも見えます。ただしこれらはあくまで町全体の「目安」であり、個々の土地・建物の価値を決めるのは立地や状態といった個別の条件です。河内町で不動産の売却や今後の活用を考えている方は、まず現状の数字を正しく知ることから始めてみてください。

河内町での不動産売却・相続・空き家のご相談は、河内町の地域情報や補助金制度もあわせて確認できる河内町の不動産売却・買取相談ページ、あるいは河内町の暮らし全般をまとめた河内町の暮らしガイドもご覧ください。河内町を含む県南エリアでの取引実績は売却実績・お客様の声でもご紹介しています。