目次
  1. 「相続した実家が兄弟の共有名義のまま」放置していませんか
  2. 共有名義の不動産とは
    1. 共有持分とは何か
    2. 共有名義になりやすいケース
  3. 共有名義の不動産を売却する方法
    1. ①共有者全員の同意を得て不動産全体を売却する
    2. ②自分の持分だけを売却する
  4. 共有者の同意が得られないときの対処法
    1. 持分を他の共有者に買い取ってもらう・買い取る
    2. 共有持分専門の買取業者に相談する
    3. 共有物分割請求訴訟を検討する
    4. 連絡が取れない共有者がいる場合
  5. 共有名義の不動産を売却するときの税金
    1. 共有者それぞれが個別に確定申告する
    2. 3,000万円特別控除は共有者ごとに判定される
    3. 所有期間の判定も共有者ごとに異なる
  6. 相続で共有名義になった実家に特有の注意点
    1. 相続登記の義務化と共有名義
    2. 空き家の3,000万円特別控除との関係
    3. 固定資産税は共有者の連帯債務
  7. 取手市・利根町エリアで共有名義の実家にお悩みの方へ
  8. よくある質問
    1. Q1. 兄弟の一人が売却に反対しています。それでも売れますか?
    2. Q2. 共有名義の実家を売却したら、確定申告はどうなりますか?
    3. Q3. 共有者の一人と連絡が取れません。どうすればいいですか?
    4. Q4. 共有持分だけを売却すると、価格は安くなりますか?
    5. Q5. 固定資産税は共有者でどう分担すればいいですか?
    6. Q6. 相続登記が済んでいない共有名義の実家でも売却の相談はできますか?
  9. まとめ

「相続した実家が兄弟の共有名義のまま」放置していませんか

「親が亡くなって実家を相続したが、兄弟で共有名義のまま何年も放置している」「誰も住んでいないのに、固定資産税だけ払い続けている」——取手市・利根町エリアでも、このようなご相談は少なくありません。共有名義の不動産は、名義人全員の意思がそろわないと身動きが取れなくなりやすく、時間が経つほど話し合いが難しくなる傾向があります。

この記事では、共有名義になった実家をどう売却すればよいか、全員の同意が得られない場合の対処法、税金の注意点まで、相続で共有名義になった不動産の扱いに悩む方に向けて解説します。

共有名義の不動産とは

共有名義とは、1つの不動産を複数人が「持分」という形で所有している状態です。相続の場面では、遺産分割協議がまとまらないまま法定相続分どおりに登記されたり、「とりあえず共有にしておこう」と安易に決めてしまったりして、共有名義が生じるケースが多く見られます。

共有持分とは何か

共有持分は、不動産全体に対する所有権の割合を示すものです。例えば兄弟2人で実家を相続した場合、それぞれが2分の1ずつの持分を持つ、といった形になります。持分はあくまで「割合」であり、「この部屋は自分の持分、あの部屋は兄の持分」というように物理的に分かれているわけではありません。

共有名義になりやすいケース

相続時に遺産分割協議で揉めて結論を先送りにした場合、相続人全員の名義でとりあえず相続登記をしてしまうケースが典型例です。また、夫婦や親子で住宅ローンを組んだ際に共有名義にしたまま、離婚や相続で関係が変化したケースもよく見られます。

共有名義の不動産を売却する方法

共有名義の不動産を売却する方法は、大きく分けて2つあります。それぞれ手続きの難易度と自由度が異なります。

①共有者全員の同意を得て不動産全体を売却する

最も一般的で、買い手にとっても分かりやすいのが、共有者全員の同意を得たうえで不動産全体を売却する方法です。民法251条により、共有物全体の売却(変更行為にあたる処分)には共有者全員の同意が必要とされています。全員の同意さえ得られれば、通常の不動産売却と同じ流れで進められ、売却代金は持分割合に応じて分配します。

②自分の持分だけを売却する

他の共有者の同意が得られない場合でも、自分の持分だけであれば、他の共有者の同意なく自由に売却できます。持分は個人の財産権であるため、処分は所有者本人の判断で行えるからです。ただし、共有持分だけを買い取る一般の買い手はほとんどおらず、実際には共有持分専門の買取業者に売却するケースが中心になります。持分だけの売却は、不動産全体を売却する場合に比べて売却価格が低くなりやすい点に注意が必要です。

共有者の同意が得られないときの対処法

「兄弟の一人と連絡が取れない」「一人だけ売却に反対している」というケースは珍しくありません。同意が得られない場合の選択肢を整理します。

共有名義の実家 同意が得られない時の選択肢|ハウスドゥ 取手戸頭

持分を他の共有者に買い取ってもらう・買い取る

売却に反対する共有者がいる場合、その共有者に自分の持分を買い取ってもらうか、逆に自分がその共有者の持分を買い取り、単独名義にしてから売却する方法があります。話し合いがまとまれば、最もシンプルで手数料も抑えられる解決策です。

共有持分専門の買取業者に相談する

共有者間の話し合いがまとまらない場合は、自分の持分だけを共有持分専門の買取業者に売却する方法があります。業者は持分を買い取ったうえで、他の共有者と個別に交渉したり、共有物分割請求を行ったりして、最終的な現金化を図ります。

共有物分割請求訴訟を検討する

話し合いでの解決が難しい場合、家庭裁判所ではなく地方裁判所に「共有物分割請求訴訟」を起こすという法的手段もあります。裁判所は、現物分割(土地を分筆する)、代償分割(一人が他の持分を買い取る)、換価分割(不動産を売却して代金を分ける)のいずれかの方法を判断します。実務上は、実家のような一棟の建物では現物分割が難しいため、換価分割(売却して分配)が選ばれることが多いです。

連絡が取れない共有者がいる場合

共有者の中に行方不明者がいる場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる、あるいは2023年の民法改正で新設された「所在等不明共有者の持分取得・譲渡制度」を活用する方法があります。この制度は、一定の要件のもとで、裁判所の関与により所在不明の共有者を手続きから外すことを可能にするものです。

共有名義の不動産を売却するときの税金

共有名義の不動産を売却する際の税金は、単独名義の場合と異なる注意点があります。

共有者それぞれが個別に確定申告する

共有名義の不動産では、代表者一人がまとめて確定申告することはできません。共有者それぞれが自分の持分に応じた譲渡所得を計算し、個別に確定申告を行う必要があります。

3,000万円特別控除は共有者ごとに判定される

マイホーム(居住用財産)を売却した場合の3,000万円特別控除は、共有名義であっても共有者それぞれに適用できます。例えば夫婦2人の共有名義で、双方がその家に居住していた場合、それぞれに3,000万円控除が適用され、合計で最大6,000万円の控除になるケースもあります。ただし、共有者の一人が実際にはその家に住んでいなかった場合、その人には特例が適用されない可能性がある点に注意が必要です。

所有期間の判定も共有者ごとに異なる

譲渡所得の税率を左右する所有期間(5年超か以下か)も、共有者ごとに個別に判定されます。相続のタイミングや持分を取得した時期が共有者間で異なる場合、ある人は長期譲渡所得、別の人は短期譲渡所得に該当するといったことも起こり得ます。

相続で共有名義になった実家に特有の注意点

相続を機に共有名義になった実家には、次のような点に特有の注意が必要です。

相続登記の義務化と共有名義

2024年4月1日から相続登記が義務化されており、相続を知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由なく怠った場合に10万円以下の過料が科される可能性があります。「とりあえず共有名義で登記だけ済ませた」という状態でも登記義務は果たしていますが、そのまま長期間放置すると、次の世代の相続でさらに共有者が増え、権利関係が複雑化していく点に注意が必要です。

空き家の3,000万円特別控除との関係

被相続人が一人で住んでいた家を相続後に売却する場合に使える「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」(3,000万円控除)は、相続人が複数いて共有名義になっている場合でも、要件を満たせば各相続人がそれぞれ控除を受けられます。ただし2024年1月1日以後の譲渡については、相続人が3人以上の場合、1人あたりの控除額が2,000万円に引き下げられている点に注意してください。

固定資産税は共有者の連帯債務

共有名義の不動産にかかる固定資産税は、共有者全員が連帯して納税義務を負います。実際には代表者一人に納税通知書が届き、その人が立て替えて他の共有者に按分請求するという運用が一般的ですが、負担割合をめぐってトラブルになるケースもあるため、早めに話し合っておくことをおすすめします。

取手市・利根町エリアで共有名義の実家にお悩みの方へ

取手市や利根町を含む茨城県南エリアでも、兄弟間の共有名義のまま長期間放置されている実家のご相談は少なくありません。ハウスドゥ 取手戸頭では、共有者全員の同意が得られる場合の不動産全体の売却はもちろん、共有者間の話し合いが難航しているケースについても、持分の買取や専門家の紹介を含めたご相談に対応しています。まずは現在の状況をお聞かせいただき、どのような選択肢があるか一緒に整理させてください。

よくある質問

Q1. 兄弟の一人が売却に反対しています。それでも売れますか?

A. 不動産全体の売却には共有者全員の同意が必要なため、反対者がいる限り全体の売却はできません。ただし、ご自身の持分だけであれば、他の共有者の同意なく売却することが可能です。共有持分専門の買取業者に相談する方法もあります。

Q2. 共有名義の実家を売却したら、確定申告はどうなりますか?

A. 共有者それぞれが自分の持分に応じた譲渡所得を計算し、個別に確定申告を行う必要があります。代表者がまとめて申告することはできません。3,000万円特別控除も、居住要件などを満たした共有者ごとに個別に判定されます。

Q3. 共有者の一人と連絡が取れません。どうすればいいですか?

A. 家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法や、2023年の民法改正で新設された所在等不明共有者の持分取得・譲渡制度を活用する方法があります。まずは弁護士や司法書士など専門家にご相談されることをおすすめします。

Q4. 共有持分だけを売却すると、価格は安くなりますか?

A. 一般的に、共有持分のみの売却は不動産全体を売却する場合に比べて価格が低くなる傾向があります。買い手が限られ、共有持分専門の買取業者が主な売却先になるためです。可能であれば、共有者全員の同意を得て全体を売却する方が高値での売却が期待できます。

Q5. 固定資産税は共有者でどう分担すればいいですか?

A. 法律上、共有者全員が連帯して納税義務を負いますが、実務上は持分割合に応じて按分するのが一般的です。代表者一人が立て替えて他の共有者に請求する運用が多いため、早い段階で分担方法を話し合っておくことをおすすめします。

Q6. 相続登記が済んでいない共有名義の実家でも売却の相談はできますか?

A. 相続登記が済んでいない状態では売却手続きを進められないため、まずは相続登記を完了させる必要があります。2024年4月からの義務化もあるため、売却を検討されている場合は早めに相続登記の状況を確認し、必要な手続きを進めることをおすすめします。

まとめ

共有名義になった実家は、共有者全員の同意があれば通常どおり売却できますが、同意が得られない場合は、自分の持分のみの売却や、共有物分割請求といった選択肢を検討することになります。税金面では、共有者それぞれが個別に確定申告を行う必要があり、3,000万円特別控除も共有者ごとに判定される点を押さえておきましょう。相続で共有名義になったまま長期間放置すると、次の世代でさらに権利関係が複雑になるため、早めに方向性を話し合うことが重要です。

取手市・利根町エリアで共有名義の実家にお悩みの方は、ハウスドゥ 取手戸頭までお気軽にご相談ください。

さらに詳しく
離婚をきっかけに共有名義のローンが残ってしまった場合の考え方は「離婚時に知っておきたい共有名義ローンの基本と解決策」もあわせてご覧ください。

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