不動産買取というのは、家を売りたい時に不動産会社に直接買取ってもらう事を指します。
初めて家を売る時というのは、どうしたらいいのか、何に気をつけたらいいのかさっぱりわかりません。不動産会社に任せっきりでは、後で損する可能性もあるのです。
そこで、ここでは不動産買取の時に気をつけたい注意点について解説します。
物件が買取してもらえるか調べておく
不動産買取の時に注意したい点は、売却したい物件に不動産の価値があるかを確かめておく事です。
家を売却したいと考えたからといって、必ずしも買取ってもらえるわけではありません。なかには、買取を拒否されてしまうケースもあるのです。
その理由は、大きく分けて2つあります。1つは築年数です。
たとえば、築年数が既に60年や70年もたっている物件だと、かなり現代とは様式も違います。そうなると、買取った不動産会社は大規模なリフォームを余儀なくされてしまいます。また、柱や床が腐っている場合には、建て直しもしなければなりません。こうなっては、不動産会社は、損をしてしまう可能性があるため買取を断るのです。
そして、いくら築年数が新しくても、立地条件によっては買取を断られてしまうというケースもあります。
家を買いたいという人は、立地条件も重要なのです。どれだけ新しくて立派な家でも、買い物や通学に不便だったら住むのを躊躇ってしまいます。家の売却を考えた時には、まずは売りたい家が買取の対象になるかを考えましょう。
ですが、だからといって全ての不動産会社が断るわけではありません。
家の築年数や立地条件に関係なく買取を行ってくれる会社もあるため、条件に合う会社を探してみましょう。
売却する時の費用も計算する
不動産買取の注意点は、細かい費用についても計算しておくという事です。
不動産に買取を依頼した場合、仲介手数料はいらないからと油断していると、後で慌てふためく事になってしまいます。
確かに、不動産買取では仲介手数料は必要ありません。その分、売却のお金が手元にあるためお得な印象があります。しかし、不動産買取というのは仲介手数料以外にも費用がかかるのです。
たとえば、抵当権を抹消するための手続きに必要な費用や、印紙税、更には譲渡所得税などがかかってきます。
買取の際の手数料や税金などを忘れていると、思わぬ出費をする事になり戸惑ってしまいます。
不動産買取の際には、何にどれだけの費用が必要なのかを事前に確認しておきましょう。そうすれば、慌てる事もありません。
買取方法の違いを知っておく
不動産買取の際の注意点としては、買取方法の違いを理解しておくというものがあります。
不動産買取というのは、買取保証と即時買取があります。
買取保証というのは、事前に買取価格を決めておく方法です。この方法を選択すると、一定期間家が売れなくても、事前に決めておいた価格で買取ってもらえるのです。買主が現れたら高く買取ってもらえるので、お得に買取ってもらえる可能性があります。万が一、買主が見つからなくても不動産会社に買取ってもらえるので安心です。少しでも高く売りたい。期限を決めたいと考えている人にとっては、大きなメリットとなります。
即時買取の場合は、その名の通り不動産会社に即時買取ってもらう方法です。早ければ、約1ヶ月後での買取も可能です。
できるだけ早く家を売りたい人にとっては、とっても助かります。
ですが、即時買取だと売却時の価格が安く設定されてしまう事もあるため、後で損をしたと感じる場合もあるのです。
ある程度の期間を持てるなら、買取保証がお得ですし、すぐに現金化したいなら即時買取がお得です。
どちらの方法で買取ってもらった方がメリットになるか、じっくり考えてから決めるようにしましょう。
住宅ローンが残っていないかを確認
不動産買取の際に勘違いしがちなのが、住宅ローンが残っていても買取ってもらえるというものです。
不動産を売却する時というのは、まずは抵当権を抹消しなければいけません。住宅ローンを返済中には、まだ物件には抵当権が設定されています。つまり、住宅ローンを返済している最中の場合は、抵当権は抹消できないのです。
ですが、残高によっては簡単に完済する事ができません。その場合は、住宅ローンの残高よりも高く買取ってもらえるかどうかが重要になります。
たとえ、住宅ローンが残っていても、その残高を上回るぐらいの価格で売却できれば、すぐに完済できます。そうすれば、抵当権を抹消できるのです。
不動産買取の際の注意点は、ローンの残高がいくらあるのか、残高を上回る金額で売却可能なのかをきちんと確かめる事です。
不動産買取というのは、簡単ではありません。知らなければいけない事を理解しておかないと、後で思わぬトラブルや出費に悩まされる事もあるのです。
これらの注意点を事前に知っているかどうかで、不動産をお得に買取ってもらえるかが決まります。